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サントリーウイスキー蒸溜所ブログ -日本のウイスキーのふるさとから-

水野めぐみ 白州製樽工場つくり手インタビュー 樽づくりについて聞いてみました<1>

こんにちは。森川ユタカです。
さて今回は、『サントリー白州蒸溜所』から飛び出して『白州製樽工場』にやってきました。『サントリー白州蒸溜所』から程近い場所でサントリーのウイスキー樽を製造しています。本日はここで入社以来、樽づくりをされている大ベテラン、白州製樽工場の八巻(やまき)顧問に話を伺ってきました。10年以上熟成に使用されるウイスキーの樽。この樽づくりにおける、職人のこだわりや普段聞けない苦労話なども聞いてみたいと思います。

サントリー白州製樽工場 八巻顧問  
サントリー白州製樽工場 八巻顧問


 

(森川)「八巻顧問、こんにちは!本日は樽づくりについて詳しい話を聞けるとの事で、楽しみにしています。宜しくお願いします。」
(八巻)「こんにちは。こちらこそ宜しくお願いします。私は入社してから28年間、ウイスキーを寝かせる樽の製造に携わっています。私が入社当初につくった樽の中には、今も貯蔵庫で寝かされている樽もあるんですよ。」
(森川)「すごい!ウイスキーの樽というのは随分長い間使うことがあるんですね。28年間というと、僕と同い年くらいの樽もあるんですね!」
(八巻)「そうなんです。ウイスキーの熟成期間は非常に長く、数年から長いものでは数十年というものもあるのが特徴で、その熟成にどんな樽を使うかが、香りや味わいを決める鍵の一つになっているんですよ。

ホワイトオーク
ホワイトオーク


(森川)「仕込みに使う水が、ウイスキーの味わいを左右するのは良く聞きますが、樽によってもウイスキーの個性が異なるんですね。」
(八巻)「そうです。ニューポット(蒸溜されたばかりの若いモルトウイスキー)が最高であっても、最高の樽で熟成させないと最高のウイスキーは出来ませんからね。責任重大です。」
(森川)「良い原酒と良い樽、両方がそろって初めて素晴らしいウイスキーが完成するんですね。」
(八巻)「よく“樽はウイスキーのゆりかご”と言われますが、まさにそのとおりだと思います。樽の素材や大きさ、使用した年数など、樽の持つ個性を受け継いで、ウイスキーは育っていくんです。親子のような関係とも言えるかもしれませんね。
(森川)「ウイスキーはまさに生き物なんですね、神秘的だなぁ。」
(八巻)「あはは、本当ですね(笑)。じゃあ早速、樽づくりについて紹介しましょう。『白州製樽工場』は1974年に出来たサントリーの自社製樽工場です。製樽工場を保有しているウイスキーメーカーというのは世界でも稀なのですが、私たちは、森を見て、材木(オーク材)を見て、製樽まで行うことが、高品質なウイスキーをうむためには不可欠だと考えています。ウイスキーを熟成させる樽をつくるところから妥協を許さない、これがサントリーのウイスキーづくりのこだわりの一つなんです。」

ホワイトオークの幼木
ホワイトオークの幼木


(森川)「なるほど。サントリーの強みだと言えますね。樽づくりについてもっと詳しく教えて下さい!」
(八巻)「わかりました。ではまずは【組み立て】からですね。この先で樽の組み立てを行っているので、奥まで進みましょう。」
(森川)「わー!随分沢山の板が並んでいますね。」
(八巻)「この板は樽の胴体にあたる部分で側板(がわいた)といいます。これらは大きさも幅も曲がり具合も全て異なっているのですが、この側板を仮輪にそって円形に並べ合わせて組み立てていきます。」

側板の組み立て
側板の組み立て


(森川)「一樽を作るのに必要な側板の枚数は決まっているんですよね?」
(八巻)「通常は25~35枚程度ですが、実は明確な枚数というのは決まっていないんですよ。」
(森川)「え!?じゃあ、一体どうやって組み立てているんですか?」
(八巻)「樽職人が、これまでの経験で得た知識や勘を頼って慎重に側板を選びながら一つの樽に組み立てていくんです。先程も話した様に、ウイスキーは長いものだと30年間も樽熟成するため、樽の組み立てはわずかな狂いも許されません。そこで、樽を組み立てる時には、数ミリ単位で調整し、バランスの取れた樽をつくることが非常に重要なんです。まさに職人の腕の見せ所ってところですね。」
(森川)「まさに職人技ですね、そういう勘というのは何年くらいで身につくものなんですか?」
(八巻)「僕の場合は一通りの仕事が出来るようになるまで10年かかりましたね。私たちの仕事には作業のやり方を数字で表すマニュアルはありません。先輩に教わり、先輩の仕事を見ながら覚えていくんです。それぞれの職人にあったやり方を見つけて、仕事を覚えていかなくてはなりません。」
(森川)「なるほど。いい樽をつくりたければ、自分自身で切磋琢磨して腕を磨いていくしかないんですね。かっこいいなあ。あっ!いつのまにか側板が接着剤を使った様にピッタリはまっていますね。さっきまでバラバラだったのに、信じられないです。」

数ミリ単位で調整しバランスの取れた樽をつくります
数ミリ単位で調整しバランスの取れた樽をつくります


八巻さんとほんの少しお話をしている間に側板は手際よく組み立てられ、見る見るうちに僕の知っている樽の形に近づいてきました。次回は樽づくり続きと、八巻さんの樽づくりへのこだわりなども詳しく伺いたいと思います。お楽しみに!



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ご案内係の水野めぐみです!
山崎蒸溜所でご案内係を務めています。

趣味はスポーツ全般。蒸溜所を知る前はワイン好きでしたが、今ではかなりのウイスキー通になりつつあります。

みなさんと一緒にこのブログを盛り上げていきたいです!

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ご案内係の森川ユタカです!
白州蒸溜所に勤務しています。

これまでビール工場、ワイナリーでも働いてきましたが、今はウイスキーの世界を探求中の28歳、健康男児です(笑)。

ツーリングやフィッシングなどアウトドア大好き!リフレッシュもかねて全国各地を走り回っています。

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