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サントリーウイスキー蒸溜所ブログ -日本のウイスキーのふるさとから-

水野めぐみ 樽職人の技!<2> 樽の番人

こんにちは、水野めぐみです。
9月も半ばを過ぎ、朝晩は大分涼しくなりましたね。まさに本格的な秋の到来!私たちご案内係も、そろそろ衣替えの時期が近づいてきました。

さて今回は、「樽職人の技!」シリーズ第2弾、貯蔵庫で熟成樽を見守る“樽の番人”をご紹介します。

 

前回紹介した樽詰め工程の後、ウイスキー樽は貯蔵庫へと運ばれます。実は、樽を運ぶ時は、胴体部分の丸みを利用して転がしながら移動させるんです。ご存知でしたか?

 

今回特別に、私も樽移動に挑戦させて頂きました!樽は、空の状態でも100kg近くあるものもあり、ウイスキーを詰めるとなんと約600kgにもなります!!力がきちんと樽に伝わるまでは、かなり重いんです。でも、一度動き出すと私の力でもゆっくり樽は前に進んでくれるようになります。転がしていると、進む毎に「タプン、タプン」という音と中のウイスキーの振動が手に伝わってきて、まるで生きもののようでした!

 

ただ押すだけならなんとかできたのですが、これを自分の動かしたい方向に転がすのがとても大変!

「力任せではダメでコツがいるんです。上手に扱えるようになるには3~5年の時間は当然必要なんですよ」と職人。

 

貯蔵庫で熟成の時を重ねる樽は、ただ貯蔵庫に保管しているだけではなく、日々つくり手たちが中身の状態をテイスティングしながら、熟成の具合をチェックしています。そのため、樽にしてある「ダボ栓」は必ず上を向かせておく必要があるんです。

 

ただ、きちんと栓が上を向くように移動させるのがかなり大変!微妙な角度を決めて、方向を微調整ながら転がしていかなくてはいけないので、素人の私はなかなか上手くいきませんでした…!
職人たちは、重い樽を決められた場所に、しかも栓が真っ直ぐ上にくるように動かしていきます。まさに職人技!圧巻でした。

 

樽移動中
樽を移動する様子

 

さて、このように貯蔵庫に樽を置いた後ですが、このまま熟成を待つのみ!
・・・ではありません!

“樽の番人”たちは、熟成が上手く進んでいるかどうか、毎日ランプを照らしながら貯蔵庫を回ります。常に樽を見守るのも、職人の仕事です。貯蔵庫で5年、10年、15年…と月日が経つ間に、樽の中のウイスキーが熟成されていくだけでなく、樽そのものも膨張したり、凹んだりと変形していきます。中にはヒビが入ってしまう場合もあるようです。

 

貯蔵庫の職人は、
ヒビが入ってウイスキー漏れてなくなってしまっては、今までの醸造技師たちの苦労も、原酒を見守りつづけた職人たちの思いも水の泡。何よりウイスキーを待つお客様の期待に応えられないですよね。その責任の重さは相当なものだと思っています」と、樽を見守ることへの想いを語ってくれました。

 

特に夏の暑い時期は、樽の中でウイスキーが膨張するので細心の注意が必要。もし、漏れが見つかれば、職人の手によって早急に修理されます。樽のどの部分が割れているのか、どの方向にヒビが入っているのか、長年の経験からすばやく見極め、和紙や樽材クイなどで補修をします。その様子を聞いていると、なんだか職人がお医者さんのようにも思えました。

こうして職人たちに温かく見守られながら、ウイスキーはゆっくりと熟成の時を過ごすのです。

 

貯蔵庫見回り道具
樽の診療に必要な道具たち

 

「樽職人の技!」シリーズ、いかがでしたでしょうか。時が育てるウイスキーも、こうやって樽を扱い、見守る職人たちの技が大切なんですよね。

 

そんな職人たちの想いがこめられたウイスキー樽を、ぜひ蒸溜所へ見に来てくださいね!

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ご案内係の水野めぐみです!
山崎蒸溜所でご案内係を務めています。

趣味はスポーツ全般。蒸溜所を知る前はワイン好きでしたが、今ではかなりのウイスキー通になりつつあります。

みなさんと一緒にこのブログを盛り上げていきたいです!

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ご案内係の森川ユタカです!
白州蒸溜所に勤務しています。

これまでビール工場、ワイナリーでも働いてきましたが、今はウイスキーの世界を探求中の28歳、健康男児です(笑)。

ツーリングやフィッシングなどアウトドア大好き!リフレッシュもかねて全国各地を走り回っています。

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